Eye Sight

色で錯覚!視覚が惑わされる様々な色の錯覚!!

人間の目は不思議なものです。

自分ではしっかり見えているつもりでも、実は正しく認識されているとは限りません。

トリックアートや騙し絵など娯楽的なものから、交通路面の表示の比率まで人間の目による錯覚を利用したものはたくさんあります。

今回はそんな目の錯覚の中でも少し変わったテーマ「色」について考えていきたいと思います。

人間の目がどうして錯覚をおこしてしまうのか、またどんな錯覚が発見されているのか。この記事を読み終わった後、色々みて回りたくなるはずです。

矢印や線の錯覚!視覚が惑わされる様々な矢印、線の錯視

色の錯覚がなぜ起こるのか

同じ色なのに違って見える!       

どうして違う色に見えるの?       

この色をちゃんと見せるには、どのような色を使えば良いの?

この様な体験をした人は結構いるのではないでしょうか?少し前に青いドレスと黄色いドレスという同じ色のはずなのに違った色に見える画像がSNSでも流行しました。

なぜ色の錯覚が起こるのでしょうか?

その答えとして「脳の中のニューロンによる情報処理の結果」というものがあります。

いろいろ難しい話を噛み砕いて説明すると、視覚系は物理的光量の計測があんまり得意じゃないのです。そのため脳に送る情報とで「錯覚」が生じてしまうと言われています。

チェッカーシャドーの錯視

視覚系は物理的光量の計測が得意ではない有名な例に「チェッカーシャドーの錯視」というものがあります。

チェッカーシャドーの錯視

上の図のAとBは同じ色です。しかし、脳が勝手に違う色だと認識してしまいます。

これも脳と視覚の錯覚が起こしており、視覚が得る情報と脳が処理する情報それぞれで、AとBは同じ色ではないと錯覚しているのです。

色の研究の始まり

そもそもこういった、色の錯覚の研究はいつ頃からはじまったのでしょうか?

諸説ありますが、錯覚の一つである色の同時対比錯視の本格的な研究が、ある客のクレームから始まったというものがあります。

今から200年近くも前、フランスの化学者ミシェル=ウジェーヌ・シュブルールという人が国立ゴブラン製作所の染色ディレクターが、顧客からゴブラン織の染色に使う染料について苦情、クレームが寄せられてきました。

希望している色と異なる色になっているというものです。

シュブルールは顧客のクレームの原因を調査・研究していくうちに目の錯覚であることを判明しましました。

色の錯覚の代表的な例

言葉だけではなかなか伝わりにくいかと思います。

色の錯覚の代表的な例を実際に見ながら、なぜ錯覚しているのか見ていきましょう。

同時対比錯視

同時対比錯視
出典:http://www.araiweb.matrix.jp/Exhibition/ColorIllusionPartOne.html

上の画像を真正面から見てください。

大きな正方形の中に小さな正方形がありますね?その小さな正方形はお互いに違う色に見えませんか?

しかし本当は、小さい正方形は同じ色なのです。違って見えるのも目の錯覚「錯視」によるものです。

同時対比錯視2
出典:http://www.araiweb.matrix.jp/Exhibition/ColorIllusionPartOne.html

では次は上の画像をご覧ください。

この画像もさきほどと同じく正面から見てください。

大きな正方形の中に小さな正方形が見えると思います。この小さな正方形、色が違って見えませんか?

しかし、こちらも同じ色なのです。

最初の例と、次の例は同じ色が違って見える錯覚ですが、少し異なったタイプになっています。

最初の例は色味が同じで、輝度が異なっています。

一方で、次の例は輝度が同じで、色味が異なっています。つまり輝度の対比と色の対比での錯視といえます。

対比明度

では今度は色ではなく、明度による錯覚を体験してみましょう。

対比明度
出典:https://www.axismag.jp/posts/2020/06/232187.html

上の図を正面から見てください。

左右にグレーの円がありますね。

この円がお互いに違う色に見えませんか?ですが、この円もまた同じ色なのです。

これも目の錯覚によるものです。

画像を見るときに、私たちは画像の各部分の明るさを知覚しています。

しかし、こうした明るさの知覚は、画面上では光量によらない場合があるため、画面上の物体の色とそれらを照らす光量を掛け合わせたものだということになります。

そうした計算をして、私たちは目から得た情報を統合するまでもなく、明るさの評価をできるのです。

そして、それが錯覚にも繋がるのです。ですので、錯覚は間違いではなく、むしろ正しい状態とも言えます。

色の同化

次は色の同化に関して、見ていきましょう。

色の同化
出典:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/07/news008.html

上の画像をご覧ください。

ネットに入ったみかんです。

さまざまな色の錯視を紹介しましたが、ここで使われているのは「色の同化」と呼ばれている錯視です。

朱色のネットでみかんを覆うことにより、みかんの色がネットの色に同化して「よりおいしそうなみかん色に見える」というものです。

このほかにも、ピーマンやオクラを緑色のネットに入れたり、ニンニクを白いネットに入れたりするものも、同じ色の同化を利用した錯視です。

JIS(日本産業規格)では、色の同化効果を次のように定義しています。

一つの色が他の色に囲まれているとき、囲まれた色と周囲との色の差が少なく見える現象。

この現象は、囲まれた色の面積が小さいとき、又は囲まれた色が周囲の色と類似しているときなどに起こる

水彩錯視

最後に紹介するのは比較的新しく発見された錯視です。

2001年に心理学者のピンナ氏、ブレルスタフ氏、そしてシュピルマン氏が「水彩錯視」という新しいタイプの色の同化の錯視を発見しました。

水彩錯視
出典:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/07/news008.html

まずは上の画像をご覧ください、薄い緑の波打つ線で領域を作ります。

これだけではまだ錯覚は起きません。

水彩錯視2
出典:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/07/news008.html

では上の図を見てください。

囲まれている領域は白色なのに、領域全体が薄い緑の水彩絵の具で塗られているように見えませんか?

行ったことは緑の線の外側にさらに濃い色で領域を囲んだだけです。

これが水彩錯視です。

水彩錯視は色の同化と違って、囲まれた領域の広さに関する制限がありません。

白を薄い色で囲んだ後に、さらに濃い色で囲んであげるだけで起こるこの錯覚は、様々な用途が考えられます。

例えば、グリーディングカードや年賀状など手軽に表現の幅を広げられます。

まとめ

目の錯覚、今回は「色」に関して起こる錯覚を体験説明してきました。

この錯覚に関しての研究は今も行われており、これらの錯視が脳内の神経細胞のどのような計算で発生しているのかを数理モデルレベルで解明しようとしています。

そしてコンピュータで再現することで証明や立証させようとしています。

人間の視覚はさまざまな情報を捉える反面、その捉えた情報伝達に脳との差異が生まれることで錯覚が起こってしまいます。

錯覚をすることは人体として正しい反応でもある反面、困った現象でもあり、少し楽しい部分でもありますね。

参考

http://www.araiweb.matrix.jp/Exhibition/ColorIllusionPartOne.html

https://www.axismag.jp/posts/2020/06/232187.html

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO85079060R30C15A3000000/

https://gigazine.net/news/20150303-12-optical-illusions/

http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/color16.html

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/07/news008.html

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