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観察眼を鍛える方法!日常でもビジネスでも役立つ見る目を養うための厳選6冊!

観察眼というと、鋭い気づきや観察力のことで、ビジネススキルとして役立つという印象が強いかと思います。

観察眼を鍛えるということは、ビジネスシーンで役立つのはもちろん、それだけではなく、ありふれた日常をより豊かで魅力的なものに変えることもできます。

今回は「観察眼を鍛える方法」をテーマに、おすすめの本をご紹介します。

今まで何気なく眺めていたものがまったく違って見える、そんな可能性を秘めた6冊を厳選しました。

気になる本があれば、ぜひ実際に目を通してみてください。

きっと日常をより魅力的なものにしてくれるヒントが見つかるはずです。

そして観察眼を鍛え、独自の視点を持ち、新しい角度からものごとを捉え「発見」をすることで、毎日をより豊かにしていきましょう!

『観察の練習』 菅俊一

『観察の練習』Amazon商品ページ

デザインの専門家である著者が、日常をとおして観察した、さまざまな「発見」を紹介することで、ただ何かを見ているだけでは、本当に「観ている」ことにはならないことを教えてくれる一冊です。

本書では自分の当たり前を疑い、小さな違和感に立ち止まるための8つのヒントが、それぞれの章に散りばめられています。

さまざまな視点から「観る力」を鍛えることができるでしょう。

水で濡れた路上、駅のホーム、自動販売機など、一見すると何の変哲もない写真の数々。しかしページをめくると、著者独自の解説にあっと驚かされます。

東京の日常

例えば序盤のある写真は、缶とペットボトルのゴミが、路上にきれいに並べられているところを撮影したもの。小さな違和感は抱くものの、通勤中に見かけたところでさして気にすることなく、簡単に通り過ぎてしまうような光景です。

しかし著者は、そんな小さな違和感を見逃しません。

本来は汚いはずのゴミなのに、整理整頓された「異常な状態」として現われたのを見た瞬間に、思わず「美しい」と感じてしまった。そのことに衝撃を受けて、ゴミを並べた人間の意図にまで思いを馳せるのです。

本書では自分の当たり前を疑い、小さな違和感に立ち止まるための8つのヒントが、それぞれの章に散りばめられています。

『歩いて読みとく地域デザイン 普通のまちの見方・活かし方』 山納洋

『歩いて読みとく地域デザイン 普通のまちの見方・活かし方』Amazon商品ページ

「芝居を観るようにまちを観る」がテーマのまち歩き入門書。

著者はWalkin’ Aboutという、まちあるき企画の主催者で、関西60ヶ所の「まち」を参加者とともに巡りながら、気づきを共有してきました。

最終的には「よい地域づくり」を目的としてはいるものの、「観る力を養う」ためにもぴったりな本といえるでしょう。

まっすぐな道、駅前の商店街、コンビニ、住宅地の石垣などの日常的な空間から、自分なりの方法で歴史・人々の暮らし・人間ドラマなどの情報を読み解く力、つまり「まちのリテラシー」が身につきます。

切り口は農業、製造・物流業、サービス業、住まい、駅前、都市計画、災害、愛着の8つ。

教養的かつバリエーション豊かな視点を持つことで、感性を磨くだけでは分からない知的な発見を味わえるはずです。

『観察力を磨く』 エイミー・E・ハーマン(訳・岡本由香子)

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アート作品の鑑賞術を日常に応用する方法について、分かりやすくレクチャーしてくれる本です。

この方法はFBIやCIA、大企業などでも実践されており、視覚から多くの情報を得るうえで役に立ちます。

世界の解像度を高めるポイントは、とにかく「詳細に観る」こと。

目の前のモノを詳細に観るための「視点」を解説しながら、著者はいくつもの絵画や写真を提示していきます。それを教材にして、読み進めながら実際に「観る力」を磨けるという仕組みになっています。

とくにユニークなのは、絵画・写真などの視覚情報と接するときでも「5感をフル稼働させる」というテクニックです。

つまり、視覚情報のみから読み取れる音、匂い、味、手触りに想像を働かせる。そうすることで、より多くの気づきが得られると著者は主張します。

視覚はそれ単体としてあるものではなく、聴覚・嗅覚・味覚・触覚などほかの感覚と結びつくことで、立体的に、詳細に感じられるものです。

本書のノウハウを身につけることで、ものごとを詳細に観ることをがくせにになり、観察眼を磨けると同時に、日常風景のすべてをアート作品のように捉えることができるかもしれませんね。

『森山大道 路上スナップのススメ』 森山大道、仲本剛

『森山大道 路上スナップのススメ』Amazon商品ページ

海外で大規模な展覧会を開催するなど、世界的に高い評価を受ける写真家・森山大道。

本書では、そんな彼独自のフィルターを通して切り撮られた「路上スナップ」と、日常風景を撮影するための、ひいては日常を「観る」ための心得が、コンパクトに凝縮されています。

一瞬のシャッターチャンスを逃さないために大切なものは「欲望」である、というのが写真家の考え。

「自分自身が欲望に忠実な、欲望体となってスナップしないと、面白くもないし、そもそも意味がないんだよ」

と語ります。

人間が欲望や感情とは切り離せない存在である以上、ふだんから目にしているものと、そこから感じるものには、何らかの解釈が反映されているに違いありません。

自分だけの偏りに気がつき、素直に受け入れることが、「オリジナリティ」につながるのでしょう。

生活空間を「観る」ことが、自分の内側にある何ものかへと向き合うことにもつながる。

そんな深い気づきのヒントが散りばめられており、読み物としても面白い一冊です。

日常の風景

『まなざしのデザイン』〈世界の見方〉を変える方法 ハナムラチカヒロ

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副題はそのものずばり「世界の見方を変える方法」です。

凝り固まったモノの見方を自覚するために、そして日常風景から新しい発見をするために、「観察眼を鍛える」ための具体的な方法が書かれています。

著者はランドスケープデザイナーとして、日常風景をデザインしてきたスペシャリスト。

「風景は誰かが観るもの」という前提にたち、さまざまなワークショップや表現活動を通して、人々の「まなざし」をデザインするための取り組みを行っています。

例えば「見立百景」というワークショップは、「実際はAだけど、Bに見えるもの」を探して撮影するというもの。はがれた壁の塗装を羊に、空き缶入れをおばけに見立てるなど、自由な発想をしながら風景を観察することで、偶然性を楽しむ力が養われるのです。

日常風景の表面的な観察だけにとどまらず、アート作品、デザイン、コミュニケーション、社会のあり方など、より広くて深い「モノの見方」に言及されており、何度読み返しても新鮮な発見があるでしょう。「観る」という行為そのものについても考えさせられます。

『路上観察学入門』 赤瀬川原平、藤森照信、南伸坊

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前衛芸術家であり、芥川賞作家でもあった赤瀬川原平らによる「トマソン」の観察録です。

トマソンとは、路上にある「人間の人為・意図」をこえたモノゴトのこと。といって難しいものではなく、ユーモラスな視点を基本姿勢としているところに好感が持てます。

例えば東京23区のマンホールの蓋(全27種類)をスケッチ・分析した「蓋のマーク・ノート」。

壁や降りるための階段があるだけで昇っても意味がない「純粋階段」の撮影。女子高生の制服を観察してイラストと文章にまとめた「女子高生制服ウォッチング」など。

思わずクスリと笑ってしまう着眼点になみなみならぬ情熱を傾ける、観察者たちの「観る力」を堪能することができます。

また、本書に収録されている著者対談で伝わってくるのは、トマソンの採集活動の目的が純粋な情熱からきているということ。

実用性や実利に縛られない「子どものような視点」を持つことで、発信される内容が魅力的になる。そんなことが学べる一冊です。

まとめ 新たな視点には強い影響力がある 

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以上、「観察眼を鍛える方法」をテーマにおすすめの6冊を紹介してきました。

今回ご紹介した本から、著者たちの視点をインストールすることで、白黒の写真が色鮮やかなカラー写真に変わるかのように、毎日はより新鮮で豊かなものになるでしょう。

日常の風景は見る人の見方によって退屈でつまらないものにも、すばらしいものにもなり得るのです。

モノゴトを見る角度をすこし変えるだけでも、それまで気が付かなかった発見があるものです。

そしてそれはビジネスシーンでも、日常生活の些細なことでも応用できるスキルとなり、きっと役立つはずです。

観察眼を鍛える、それは視覚からの情報の読み取りかたを鍛えるということ。

または、視覚からの情報以上のものを読み取る力を鍛えるということでもあります。

観察眼を鍛えたら、ぜひその次は、その観察眼をいつまでも鋭く維持するためにも、源となる「目」そのものについての健康も考えてみませんか。

書籍情報

『観察の練習』 菅俊一  NUMABOOKS、2017

『歩いて読みとく地域デザイン 普通のまちの見方・活かし方』 山納洋 学芸出版社、2019

『観察力を磨く』 エイミー・E・ハーマン(訳・岡本由香子) 早川文房、2016

『森山大道 路上スナップのススメ』 森山大道、仲本剛 光文社、2010

『まなざしのデザイン』 〈世界の見方〉を変える方法 ハナムラチカヒロ NTT出版、2017

『路上観察学入門』 赤瀬川原平、藤森照信、南伸坊 筑摩書房、1986

rihokomuto
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